NMAX155 な私が予約で年間販売台数を超えた HONDA ADV150 を試乗して来た
今、大人気というHONDAのアドベンチャー?スクーターADV150を試乗してきました。
私はYAMAHA NMAX 155 ユーザーですので、その観点での比較となります。
足つき
私は身長170cm強です。
ADV 両足親指の付け根が接地、カカトはまったく設置しない。
NMAX 若干カカトが浮き気味
という感じなのですが、スペックを見ると
ADV 795mm
NMAX 765mm
PCX 764mm
ということで、スペックそのままの感じです。
ちなみに私のHusqbarna 701 Supermoto のシート高は、890㎜ですのでまぁ大丈夫です。
ADV150のレビューを見ていると足つきについて書かれている例が多いですが、PCXやNMAXと3cmの差ということで検討していただけたらと思います。
シート
NMAXはその形状も含めて意識してシート後ろに座らないと前座りになりやすいです。(昔からYAMAHAのバイクは意識して後ろに座る必要があるイメージがあるのは私だけでしょうか?)
一方のADVはシート形状と角度が良く考えられておりフラットに乗れる感じで足つきもスムースです。
シートのクッションもADVの方が高級感があります。(柔かいというわけではなく詰まっている感じ)
ポジション
ポジションはADVの方がNMAXよりやや余裕がある感じです。
加えて、上の写真の視界のようにスクーターを操っている感じでは無く、ちゃんとしたロードバイク、アドベンチャーバイクの雰囲気を感じさせてくれますので、普通にバイクに乗っている感じでした。
下半身ですが、NMAXは足を置く部分の形状が先細りになっていて、後ろの方が太いので爪先を内側に向けるという感じですが、ADVは自然に並行足を置くことが出来ます。
また、NMAXで結構困っているのは、足を出したまま出発すると車体と地面の間にシューズが挟まってドキッとすることが多くもう少しクリアランスが欲しいなぁと思っていました。
がADVは車高が高いのでそういう風にはならなかったのも良かったです。
そして、走り出すとアドベンチャー的なメーター周りやスクリーンの雰囲気があり、しかも他のスクーターよりやや高いところから眺めている感じがかなり気に入りました。
デザイン
デザインはもう殆どの方はカッコいいと言わせてしまう造形だと思います。
アドベンチャーバイクがトレンドになっているということも良いタイミングだと思います。
細かいところですが個人的には、テーパードなバーハンドルというのがポイントが高いですね。
少し前まで、国産は中型オフロードバイクもテーパードハンドルではなかったですし、トップブリッジのがっしり感も加わりホンモノ感を増加させてくれます。
ミラー等の細かいパーツもスクーターっぽくなく高級感がありますね。
リアのリザーバータンクとか、カチ上がったマフラーなど各部がホンモノ感に溢れていますね。
ただ、個人的には、レッドや、日本では導入されていないホワイト等のカラーはコントラストがあって好きですが、ブラウンやブラックはちょっとボッテリ感が出て来るというか、、、、
逆に、重厚感が好きな方は大きく見えるシックなカラーの方がこちらの方が良く感じるのでしょうね。
サスペンション・ハンドリング
今出ているレビューでは、サスペンションが硬いというのが多いですが、確かに硬いとも言えます。
しかしNMAXも硬いです。
このクラスのスクーターは軽い車重に対してアジアなど悪路かつハードに積載して使う例も多いと思いますので、高い荷重が設定されていると思います。
ただ硬いなりにもADV150の売りの1つがサスペンションだと思いますので、それは流石と言った感じです。
NMAXは特にサスペンションストロークのフリクションが凄くあるという(普通のスクーターっぽい感じ)感じ(特にフロントが)ですが、ADVは中型バイクに近いというかフリクションの硬さでは無く、バネの硬さをちゃんと感じることが出来ます。
なので、NMAXはフロントからガタガタという振動が伝わって硬さを感じているのに対し、ADVはフロントは衝撃を上手く吸収してリアの方が硬く感じますが、ダンパーがしっかりと衝撃を受け止めていると感じるので不快感が少ないです。
但し、サスが良いと言ってもアドベンチャーバイクのように長いストロークを使って走るということは当然出来ませんが、、、、
ハンドリング
NMAXは流石YAMAHのバイクだけあって、ショボいサスながらもコーナーに入るとちゃんと前後輪のニュートラルな旋回力を感じさせてくれるのが流石です。
ADVはこのサスのお陰と、若干高い車高によってNMAXに劣らないスポーティーなハンドリングを実現していました。
加えて、フロント14インチ、リア13インチということで、やはりほんの少しですが前輪の方が安定感が強いというアドベンチャー的な味付け(ほんの少しですが)がされているのが判りました。
私はNMAX155の購入した時に、先代のPCX150を試乗して比較しましたが、結局NMAXを選んだ理由はハンドリングとエンジンとブレーキでした。
先代のPCXは前後大径の14インチのタイヤですがかなり細く、まるで自転車のような軽いハンドリングで街乗り用と言った感じした。
最新型のPCXはより安定したハンドリングになっているとは思いますが、おそらくADV150より軽快な味付けなのだと思います。
NMAXはハンドリングのYAMAHAの血が流れている素晴らしいものですが、対するADV150は基本性能が高いサスペンションによって十分スポーティになっている感じ、普段大きなバイクに乗られている方にも違和感無いかと思います。
ブレーキ
私はPCXの前後インテグレートブレーキは受け入れられませんでしたw
NMAXはリアディスクということもありブレーキはNMAXの圧勝でした。
ですがADV150はリアがディスクになり、更にフロントサスがNMAXよりも良いこともありADVの方が若干ですがブレーキ時のフィーリングが良いです。
タッチもADVの方がよりリニアで制御しやすい感じです。
制動力はADV150もNMAX155ともまったく問題が無いです。
エンジン
先代のPCX150は本当にスムースというかまるで電動バイクに乗っているように感じでた。
が、ADV150は少し鼓動感を出しているというかエンジンの回転がちゃんと伝わっていました。
しかし、鼓動感と言えばNMAX155のBlueCoreエンジンに敵うものはありません。
NMAX155やTRICITY155に乗った方はそのアイドリング時の振動、そして、一定の回転数で減速時に起こる硬い振動にビックリされるかと思います。
ただそれに慣れればPCXよりNMAXの方がエンジンの表情が豊かでバイクらしさを感じる要因と感じていました。
でADV150はより鼓動を感じさせてくれるとは言え、やはりNMAXの鼓動(振動)には敵いませんw
ただ、アイドリング時の振動は殆ど無く(アイドリングストップも付いていますし)やはりHONDAのエンジンの方が実用での完成度が高い感じですね。
そして、肝心のパワーフィーリングですが、これもNMAXの勝ちです。
鼓動感を保ったまま高回転まで伸びて行く感じが良いです。(可変バルブVVAのおかげでしょうか)
加えて、若干ですがNMAX155の方がパンチがある感じ、まさに5ccの差なのかなぁという僅かな違いですが、NMAXの方がスタートからの加速が気持ちいいです。
更にADV150はスタート直後の回転が抑えられており(これ電子制御?)少し進むと回転が一段上がる感じなのに対し、NMAXは最初からリニアな回転制御なのも気持ちが良い要因です。
少しでも振動が無い方が好きだという方は、HONDAのエンジンの完成度の方が圧勝という感じはありますが、個人的にはバイクのエンジンとして気持ちがいいのはNMAX155の方です。
ただもしかしたら、ADV150の方がスムースなのでパワーを感じないという錯覚になっているかもしれません。
装備
これはもうADV、というかHONDAの圧勝ですね。
塗装やメッキなど各部の全体的な質感が良く検討されていて、安っぽくならないようによく考えられてかんじです。(実際価格が高いので当たり前?)
機能としても、キーレスエントリー、ガソリン蓋やシートの開閉機構、アイドリングストップ、タンデムステップの造形、更にスクーターっぽくないメーターは購入意欲や所有感をアゲてくれることでしょう。
シート下
シート下にヘルメット入れてみましたが、(YAMAHAのメットですよ)NMAXより余裕で入ります。また後部に更にスペースがあるのも良いですね。
NMAXはETC付けると更にメットが入らなくなっていましたのでこの後部のスペースも重要です。
容量もあり、シート形状も良く、足元の形状もちゃんと考えられ、にもかかわらず燃料タンクの容量が大きい(NMAX 6.6L、ADV150 8L)ということで、HONDAはパッケージングが上手で人間工学にもかなり気を使っているようで、流石ナンバーワンメーカーを感じました。
まとめ
ADV150はHONDAがスクーターの新ジャンルを開拓する為にも気合を入れて開発された製品という感じが伝わってきました。
PCXは最高のバランスのスクーターでしたが、それに加えて個性や外観のインパクトを加えたというもも流石ホンダで人気になるのもうなずけます。
ただ、やはりバイク好きとしては、YAMAHAの気合のエンジンの肩を持ちたくなります。
おそらくですが、ありにもHONDAの125/150ccエンジンの完成度が高く、それに対抗する為にYAMAHAはスクーターエンジンにもかかわらずより複雑なバルブ機構を入れ、振動にも目をつむってもパワー感を与える必要があったのかとも思います。
HONDA ADV150は買いか?
ADV150の気になるポイントは、価格と足付きでしょうかね。
ただ、価格についてはその装備や質感や完成度を体験すると誰が買っても後悔しないバイクだと思います。
ADV150はアシとしてもスクーターに留まらず、バイク入門の方にも、気軽にツーリングしたい方のバイクとしても、お洒落なタウンバイクとしても、また大型バイクのセカンドバイクが欲しい方まで、全てのジャンルの方に対しカッコイイデザインとこのクラスを超えた高級感でアピール出来ていると思いました。
ADV150もう完売?
ところでADV150は予約だけで年間販売台数を超えてしまったということです。
“本田技研工業は2月14日、同日発売した新型軽2輪スクーター「ADV150」について、2019年12月20日の発表から2月10日までの受注台数が約4000台になったと発表した。発表から約1か月半で年間販売計画台数の3000台を上まわる受注となり、同社では「好調な立ち上がり」としている。”
Via ‘ ホンダ、新型スクーター「ADV150」が約4000台受注。発表約1か月半で年間計画台数超え – Car Watch (https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1235486.html)
バイクショップによっては、既に初回分は売り切れで、次回は7月になるとか言われることもあるようですね。
ただ、ここだけの話ですがw、ドリーム店の方曰く大量にADV150を確保出来ているようです。
ちなみに昨年からHONDAの販売店が再編され、ドリーム店がホンダ直下のプレミアムな店舗となりそれ以外のホンダの販売店が絞られました。
そんなこんなで旗艦ショップとなったドリーム店の優先権はかなり強いようです。(試乗車もドリーム各店舗あるようですし)
で、今ならほぼ問題無く即納出来るようですのでお近くのバイク屋で売り切れと言われたた方はドリーム店に問い合わせられる方が良いと思います。(その代わり値引き、、、、)
ADV150パーツも続々出ていました
ヨシムラ フルエキゾースト ADV150(20:国内仕様/19:インドネシア仕様) R-77S サイクロン 政府認証 EXPORT SPEC サテンフィニッシュカバー 110A-43C-5130
ヨシムラ フルエキゾースト ADV150(20:国内仕様/19:インドネシア仕様) GP-MAGNUM サイクロン 政府認証 EXPORT SPEC ステンレスカバー 110A-43C-5U50
とかなんとか言ってますがNMAX155も
YAMAHA NMAXをモデルチェンジしましたね。
“MANILA: It’s almost here. Yamaha just unveiled the 2020 NMax 155 at the Jakarta International Expo on Monday. The latest model is still the same scooter that many Filipinos have come to love. It carries over most of its specs from the previous generation while gaining some notable improvements across the board.”
Via ‘ 2020 Yamaha NMax 155 nears PH launch – same look, better specs | Zigwheels (https://www.zigwheels.ph/motorcycle-news/2020-yamaha-nmax-155-nears-ph-launch-same-look-better-specs)
エンジンや基本構造は現行同じようですが、更によくなっているのでしょうね。
加えてアイドリングストップが搭載され、ヤマハモーターサイクルコネクトというスマホと連携する現代的な仕組みも加わり差別化されているようです。
ADV150を検討されている方はちょっと待って、、、、、、かなっ
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