YAMAHA YZF-R25/YZF-R3 PREMIUM 試乗会 R3編
YAMAHA YZF-R25/YZF-R3 PREMIUM試乗会に参加させて頂いていますが、R25の試乗に続き、次はR3に乗ってみます!
YAMAHA様よりの事前のレクチャーでYZF-R25とYZF-R3の違いはほぼエンジンのみということです。
ということなのですが、スペック表を見るとボアアップに伴うパワーアップによる、スペックの違いが幾つか出てきます。
YZF-R3 | YZF-R25 | ||
---|---|---|---|
認定型式/原動機打刻型式 | EBL-RH07J/H402E | JBK-RG10J/G401E | |
全長×全幅×全高 | 2,090mm×720mm×1,135mm | 2,090mm×720mm×1,135mm | |
シート高 | 780mm | 780mm | |
軸間距離 | 1,380mm | 1,380mm | |
最低地上高 | 160mm | 160mm | |
車両重量 | 169kg | 168kg | |
燃料消費率 |
国土交通省届出値定地燃費値 |
34.6km/L(60km/h) 2名乗車時 | 33.5km/L(60km/h) 2名乗車時 |
WMTCモード値 |
24.4km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時 | 26.2km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時 | |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | |
気筒数配列 | 直列2気筒 | 直列2気筒 | |
総排気量 | 320cm3 | 249cm3 | |
内径×行程 | 68.0mm×44.1mm | 60.0mm×44.1mm | |
圧縮比 | 11.2:1 | 11.6:1 | |
最高出力 | 31kW(42PS)/10,750r/min | 27kW(36PS)/12,000r/min | |
最大トルク | 30N・m(3.0kgf・m)/9,000r/min | 23N・m(2.3kgf・m)/10,000r/min | |
始動方式 | セルフ式 | セルフ式 | |
潤滑方式 | 強制圧送ウェットサンプ | 強制圧送ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 2.4L | 2.4L | |
燃料タンク容量 | 14L | 14L | |
燃料供給 | フューエルインジェクション | フューエルインジェクション | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | TCI(トランジスタ式) | |
バッテリー容量/型式 | 12V, 7.0AH(10H)/GTZ8V | 12V, 7.0AH(10H)/GTZ8V | |
1次減速比/2次減速比 | 3.043/3.071 | 3.043/3.071 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段/リターン式 | 常時噛合式6段/リターン式 | |
変速比 | 1速 2.500 2速 1.823 3速 1.347 4速 1.086 5速 0.920 6速 0.800 |
1速 2.666 2速 1.882 3速 1.454 4速 1.200 5速 1.037 6速 0.920 |
|
フレーム形式 | ダイヤモンド | ダイヤモンド | |
キャスター/トレール | 25°00′/95mm | 25°00′/95mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 110/70-17M/C 54H(チューブレス)/140/70-17M/C 66H (チューブレス) | 110/70-17M/C 54S(チューブレス)/140/70-17M/C 66S(チューブレス) | |
ブレーキ形式(前/後) | 油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク | 油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク | |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム | テレスコピック/スイングアーム | |
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | ハロゲンバルブ/12V, 55W×2 | ハロゲンバルブ/12V, 55W×2 | |
乗車定員 | 2名 | 2名 |
R3でボアを8mm拡大。そして、ギア比はファイナルを変えたのでは無く、1速〜6速の各ギアのレンジがよりワイドになっているのが判ります。
そして、タイヤもスピードレンジが少し違います。
試乗車に装着されているタイヤを確認するとR25はIRC RX-02でしたが、ミシュランのPIROT STREET BIASという違いがありました。
R3オンボード動画がこちら
まずエンジンを始動すると、R-25より(当然ですが)よりエンジンが主張している排気音と心地よい振動が伝わって来ます。
そして、R25の時より先導車の方が所々でペースを上げて頂き、よりスポーティーなライディングを体験することが出来ましたが、心地よいのがタコメーターが真横を向いている7000rpm付近。
そこからのアクセルオープンでのパンチ力はR25では味わえないものです。
その代わりすぐに11000rpmまで到達しそれ以降はエンジンが苦しいと言っているような感じになります。
ちなみにレッドゾーンの表示ですがR25では14000rpm、R3では12500rpmとなります。
R25の方が上では1500rpmの余裕がありますので、実際のワインディングではギアをキープすることでより走り易く、回し切る気持ちよさがある筈です、一方のR3は少し早めに積極的にシフトアップしながらパワーバンドをキープするのが楽しいと思います。
ハンドリングは当然R3の方がアクセルでコントロールする幅が広いのですが、ミシュランのタイヤはバンクが深くなるほどグリップを探るような特性で、こちらもあるバンク角で気持ち良いポイントがあるようです。
このタイヤの特にリアタイヤはエッジ部付近での溝比率が大きくなるパターンですので、そういったグリップ感になるのかもしれません。
R3は、エンジンをガンガン回すのでは無く、バンク角も深く寝かせるのでは無く、それらの気持ち良いポイントを探りながら走るのが楽しいバイクで、公道で安全な範囲でコーナリングを楽しめるちょうど良いバイクだと思いました。
まとめ
ということで2台の試乗はあっという間に終わったのですが、共通して言えるのはヤマハのバイク作りのクオリティの高さです。
MT09や、MT07の時もそう思ったのですが、ここ最近のヤマハのバイクはコストダウンとクオリティアップという相反する要素を両立し、軽量化とコストダウンを上手く共存させているという感じです。
YAMAHAのスタッフの方に、もっと尖った昔のレーサーレプリカのようなバイクは考えなかったのか?と質問したところ、当然そういう案のあったということですが、このR25/R3は世界中にリリースするバイクとして、どんな状況でもより多くの人が乗れるバイクを目指したということでした。
主に欧米向けのR3はアウトバーンなどで最高速付近で長時間全開を続けていても絶対に壊れないエンジン。
アジア市場でメインとなるR25は少々整備が悪くても壊れないタフな造りのバイクだということです。
よって、ある意味YZF-R1より開発が難しく、多数の制約をクリアしながらスポーツライディングが可能という万能のバイクとして完成させた自信作ということでした。
最後にR3とR25でどちらを選ぶべきか?という問題(^^;ですが、
まずYZR-25は、かっこいいスタイリング、軽量で乗りやすく、柔軟でフラットなエンジン特性、直進安定性、カウルのプロテクションも良いなど、ロングツーリングでも疲れない快適性、質感も高く、丈夫で壊れにくく、価格もお手頃、ランニングコストも保険も安い、、、などなどスポーツ&ツーリングバイクとしての欠点は見当たらず、更に、性能についてもある動画では最高速186km/hを記録し、ベンチ上では196km/hを記録しているということからすると、まさにスポーツバイクとしての標準的な存在として、ほとんどの方はYZF-R25を選択して間違い無いのではないでしょうか?
一方、R3が凄いのがたった3万円(+車検など)を追加することで、250ccバイクでは体験することが出来ないパンチ力を手に入れることが出来るということで、おそらく250〜400ccのスポーツバイクの中で最も安い、バーゲン的なバイクだと思います。
ただ、人間の欲望として(^^;R3の次には更なる究極なエキサイティングな体験をしたくなる筈で、ある意味どこまで行くか?という話になると思います。
ですのでそちらに行きたい方はある意味たった295万円でMotoGPのライディングを体験出来るYFZ-R1Mを手に入れることが出来るラインナップがYAMAHAにはあります。
なので個人的にはR25の方が250ccのバイクとしてベストバランスであり、無理せず長く付き合える存在になると感じました。
ということで、今回の試乗はとても楽しい体験でした。
貴重な体験の場を準備されて頂いたヤマハ発動機様とそのスタッフの方に感謝いたします。
更に、最後にこんなノベリティまで頂いちゃいました。。。
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