もしもAppleが「スマートカメラ」として「iCam」を出すとすれば・・・
テクノロジーコラムニストのAllan HoffmanさんがDPreviewに、アップルが「スマートカメラ」を出したら、という記事をアップされています。
There’s a looming dilemma for Apple, and also for photographers who are unabashed fans of the iPhone camera. The iPhone has transformed photography with its versatile ecosystem of photo editing and sharing apps and high-quality camera components, but a new development — the advent of so-called “smart cameras,” with the same apps available on smartphones as well as connectivity capabilities — may threaten Apple’s role as a favorite choice of mobile photographers.
Via : What the ‘smart camera’ could mean for Apple, and Apple fans: Connect
この記事の背景といては現状コンシューマの方々は既にiPhoneやAndroidスマホで無線で写真を共有するということが日常的になりつつあり、更に、サムスン、ニコン、ポラロイドがAndroid搭載デジタルカメラに進出しており、今後この流れが加速する可能性があるということです・。
更に、iPhoneで撮影した写真がTIME誌の表紙を飾るまでにスマホカメラの技術は画質はもうプロ用のカメラを脅かす存在になっている。
■アップルがカメラビジネスに進出する幾つかのシナリオ
1.アップルがニコンを買収する
- カメラメーカーとしての歴史を担うニコンという会社がそうするのは難しいのではないか。
- 一方でアップルにもこのような買収の前例は無い
- アップルはシンプルを好むことからこのようなカメラメーカーの複雑な遺産はアップルを悩ませることになりかねない
- よってこのシナリオの可能性は限りなく低い。
- 一方で、より小さい会社を買収するの可能性も検討べき、例えば、LytroやLeicaなど。
- アップルのチーフデザイナージョナサン・アイヴ氏はLeica Mがお好みのデザインの1つであると明言しているのでシナジーの可能性はあるかもしれない。
2.アップルがiPod touchやiPadに高度な光学ズーム機能や画像処理機能を付加する
- 写真好きのプロシューマーユーザーにとって複数のデバイスを1つに纏められるので彼らの選択を変えることが出来るかもしれない。
- 一方アップルが避けたいのはこれらのデバイスが肥大化するということ。
- アップルの開発陣は技術的にそれを避けることが出来るかは不明。
3.アップルがiPhoneやiPod touchの特別バージョンとして「iPhone camera」や「iPod touch」供給すること
- このような高価なデバイスを熱望する人々に、スマートフォンとは個別のマーケティングを行うことが出来る筈。
4.アップルが革新的なカメラ用のメモリカードを開発する
- eye-Fiなどの無線LANでデータを共有出来るメモリカードが開発されている。
- アップルがこのようなiPhoneとカメラを融合する未来的なメモリカードを開発するというのも有りと思われる。
5.アップルがプロシューマー用一眼レフカメラを出す
- アップルがiOSが動く独自のカメラを開発することは論外とは言い切れない。
- スティーブ・ジョブズ氏は写真が好きであったし、ジョナサン・アイヴ氏とライカの関係も思い出す必要がある。
- アップルは、携帯電話を革新した、ならば、次はカメラかも。
- アップルのシナリオとして、彼らのプロダクトを出すことも可能性の範囲内であると考えて良いのでは。
- 実際、アップルは1990年代世界初のコンシューマデジタルカメラの1つとして「Apple QuickTake」カメラを1994年に出していおり、Kodakとフジフイルムによる2種類のモデルが市場に投入された。1997年にディスコンとなった。
- ならば、今アップルが彼ら自身の製品として再定義したカメラする出す可能性もあるのでは無いか。
- おそらく、それは写真に関するノウハウや技術を持つ会社を買収することによって可能になると思われる。
■他の競合の動きはどうなるのか?
1.AndroidがカメラOSのスタンダードになる
- 可能性が高い。
- AndoroidはAppleのエコシステムを消し去るほどの完璧さは無いが、カスタマイズし、カメラメーカー独自のコントロールを付加することで可能になる。
- アンドロイドプラットフォームによるカメラ用アプリの配信も可能になる。
2.アンドロイドアプリが写真アプリのリーダーになる
- 上のようなデバイスが実現されると、これまでの流れとは逆に、新しく革新的な写真アプリはAndoroidで開発されその後にiphoneに移植されるようになる筈。
3.Googleがカメラを作る
- Googleは失敗をおそれずに新しい領域に参入する会社である。
- Googleは明らかにフォトグラファーに注目しておりGooge+ネットワークを開発してた。
- Googleがカメラを出す可能性も想定に入れる必要がある。
4.マイクロソフトがカメラを作る
- マイクロソフトは独自ブランドのタブレットを発表した。それは彼らがモバイルデバイスのOSのみならず、ハードウェアビジネスを拡張して行くことを示している。
- モバイルオペレーティングシステムの流れとしてカメラに目を向ける企業になると思われる。
5.キヤノン、ニコン、そしてカメラメーカーが独自にアプリを融合するカメラを出す
- カメラのインタフェースは電話に比べるとひどいものである。
- カメラメーカーが独自のアプリ向きのOSを出すこともあながち論外では無いかもしれない。しかしそれは市場を破壊し、顧客の不利益になる可能性もあるがその可能性を除外することは出来ない。
- おそらく数年後、カメラの再定義は避けられないものになると思われる。
- これまでカメラ毎に独自のインタフェースを持っていることは大きな問題では無かった。
- しかし、今我々は接続された新時代に突入しようとしている。
- 新しいアプリによるスマートフォン、プロシューマーカメラ、一眼レフカメラ、それら別々のセット管理するのが面倒になると思われる。
- そして、アンドロイドが搭載したカメラ、売れることをきっかけとして、アップルがカメラに再度参入することを本当に臨みたい。
ということで、ここまでにスマートフォンが写真を撮影するデバイスとして最もポピュラーな存在となっている現状で、グーグル、マイクロソフト、そしてアップルがより上のクラスのカメラに目を向けるのは自然な流れになるのかもしれませんね。
CDショップ、携帯音楽プレイヤーや携帯電話売り場の様相が急激に変化してしまった現状からすれば、ここ数年先に売り場の様相もまったく異なっているものになっているかもしれませんね。
ただ、日本のカメラ業界もてをこまねいて見ているワケでも無く、ニコンはアンドロイド搭載のコンパクトデジタルカメラ。ソニーは独自のアプリを配信出来るカメラ、キヤノンはカメラの使い方を再定義するPowershot Nなどのこれまでとは異なるかめらを続々と発表していますので、今後は様々なプレイヤーがこの市場で火花を散らすことになるかもしれませんね。