世界初日本発EVタクシー試乗会レポ:その1 @btrplcjp #evtaxi
6月10日に開催された、ベタープレイス・ジャパン(株)様主催の、世界初バッテリー交換式電気自動車を用いたEVタクシー試乗会に参加して来ましたのレポートします。
代表取締役の 藤井清孝さんのプレゼンテーションですが、
藤井清孝さんの略歴はこちら・・・SAPやルイ・ビトンの社長なんて凄いお方のようです!
◆これまでの電気自動車の課題
- バッテリーが高い
- 航続距離が短い
◆バッテリー交換式電気自動車の利点
- 電気代が安い ガソリンの1/10
- 電気自動車のメリットを享受するには長い距離を走行することでコストを逆転させることが出来るかがポイント。
- しかし、長距離を走るにはバッテリーの充電を行う時間が必要であり距離を稼ぐのが難しい、ジレンマが発生する。
- 電機自動車のバッテリーを交換式としバッテリー充電時間をなくし、課金モデルにする新しいビジネスを考えているのがベタープレイス社。
- 急速充電も考えられるが、バッテリーは温度に敏感であり、走行直後に温度上昇しているバッテリに効率良く充電するのは難しい。バッテリーステーションではバッテリーの温度管理を行うことで、最適な充電効率を実現している。
◆交換式のバッテリーを最も効率良く使えるのタクシーである
- 日本では2%の台数でクルマ全体の20%の二酸化炭素を排出しているのでこれを電気自動車にすることで環境へ大きく貢献出来る筈である
- タクシーの場合充電時間で稼働率が減るので採算的に問題がある⇒1日に300km走行出来る電気自動車はバッテリー交換式しかない
- タクシーは車種が少ないので、導入するには良い条件では無いか
- タクシー燃料の補給基地である、LPGステーションは老朽化を迎えているので、バッテリーステーションへの転換時期と考えて良い
- 電気自動車普及の為、市民の方々に存在をアピールするには、タクシーは最適な呼び水になる筈。
- 日本発のビジネスとして世界に訴求出る筈であり、国の補助金を活用しミニ新幹線として海外に売り込みたい
◆東京で事業を展開する理由
- イスラエル、デンマークは日本の四国くらいの国であり、規模的にはテスト運用レベル
- 東京のタクシー台数は6万台、ロンドンとニューヨークのタクシーを合計しても東京の方が多く、東京でバッテリー交換式タクシーの本格的な運用が実現できれば、大きな成果。
- また東京のタクシーは乗務員のクオリティーが極めて高い。皆さんサラリーマンとして頑張っている。他国のタクシーは移民の方の仕事であり例えば道などはしらなないままで業務している状態。
◆バッテリー交換式タクシー車両、インフラについて
- 日産デュラリスを採用したのは、横浜の実証実験で用いた車両であり、CADデータなども持っているなどの理由。
- 日産と関係があるルノーもデンマークで、電気自動車によるタクシー運用を開始しようとしている。
- 日産自動車はこのプロジェクトに直接関わっていない。日産Leafは充電式であり、バッテリー交換式のデュラリスとはターゲットやマーケティングも異なる。
- ニューヨークでも同様のシステムをメーカー主導でやりたいという自動車会社が現れている。
- 長距離の顧客に対応する為に、急速充電所も併用したい。
- 夏場での検証はこれからの課題である。プロジェクトを継続させ、実証したい。
- バッテリーステーションの採算は1箇所で200-300台を対応し、都内に3~4箇所を設置することで成立する筈。
- バッテリーステーションの費用は8000万円くらい。クリーンエネルギーの基地としての役割を担いたい。
◆反響と今後について
- 予想していたより海外からの反響が大きい
- 海外からの見学も多数。
- NYの市町からすぐに採用したいと発言。
- ニューヨークでは、プリウスなどのハイブリッド車をタクシーに採用することを決定したが、排気ガスがゼロにならないハイブリッド車に批判が出はじめている。
- 7月が政府支援の下のプロジェクトのリミットであるが、その後も是非継続させたい。現在継続に向かって動いている。
ということで、東京のタクシーが電気自動車に置き換わることが、世界中の電気自動車普及に向けた、大きなターニングポイントになるのでは無いか?そして、世界に誇れる人と技術を世界への見本として提示させることが出来るかもしれないという、凄い可能性を感じさせる、プレゼンテーションでした、
続く