富士フイルムが開発した「ETERNA-RDS」が米国の映画芸術科学アカデミー平成23年度科学技術賞の“Scientific and Engineering Award”を受賞したというニュースリリース
富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)は、映画用デジタルセパレーション用黒白レコーディングフィルム「ETERNA-RDS」の開発により、米国の映画芸術科学アカデミーが選定する平成23年度科学技術賞の“Scientific and Engineering Award”を受賞することが決定いたしました。授賞式は、米国ロスアンゼルスにて、現地時間2月11日に行われる予定です。
富士フイルムの「ETERNA-RDS」はカラー画像をRGBの3色分解(セパレーション)して、各色をモノクロとして記録するという仕組で、映画を「文化遺産」として後世に残していくことを目的に開発された銀塩フィルム。
既に映画もデジタル化されているのですが、貴重な映像データをハードディスクなどで保存しても数十年、あるいは百年経過するとそれを再生出来る保証は無いということで、既に、多くのハリウッド作品この「ETERNA-RDS」によってアーカイブ保存されているようです。
私の友人も、デジカメで撮影した大切な写真を保存していたPCが壊れて、復活不可能になった方もいらっしゃいました。
やはり、写真の永久保存は銀塩フィルムが一番ということを再認識させていただいた話題です。
ちなみにこの話題で思い出したのは、Sergey Prokudin-Gorsky セルゲイ・プロクジン=ゴルスキーというロシアの写真家。
セルゲイ氏はRGB3色のフィルタを用いて銀塩モノクロフィルム3枚に記録するという世界最初のカラー撮影技術を開発された方。
この手法で100年前に撮影した写真はデジタルによって再び鮮明なカラー写真に再現され、公開されています。
コダックが破産宣告寸前というニュースもありましたが、はやり映像は銀塩フィルムでしか永久保存が出来ないということを照明した富士フイルムさんは今後も銀塩フィルム文化の発展を継続して欲しいですね。