CES2011で発表されていたギブソンの新世代ギター「Firebird X」が発売されました。
Gibson’s revolutionary new Firebird X isn’t just a guitar; it’s a virtual all-in-one guitar instructor, too.
Sure, the Firebird X has a dazzling array of features that makes it an amazing tool for working players. The list includes more built-in effects than any other six-string with on-board signal processing, the most radical multi-function pickups ever created, robotic tuning technology, a multiprocessor “engine” that generates the tones of a host of classic guitar sounds with analog clarity and punch, and the ability to interface with foot controllers and computer recording gear without any preamps or special adaptors.
Via : Firebird X for Beginners: Revolutionary Six-String the World’s Coolest Guitar Instructor
ギブソンギターは昨年Dusk Tigerというハイテクギターを発表していますが、この「Firebird X」(ファイヤーバードX)はその進化系のようです。
チューニングを完全自動化するGibson DARK FIREというRobot Guitarを発表してたギブソンですが、 Dusk Tigerでは更にロボット化を進め、サウンドメイキング領域にも踏み込んでいます。
また2003年にはGibson がMagicという無線通信レスポールも発表していました。
かなり前だけど、News雑誌をみてたらギブソンからイーサネット端子がついたレスポールが発売されたという記事があったのよ。
Via : レスポールにっ! | [246]ログ
「Firebird X」はギターボディにデジタルエフェクトが内蔵されたギターですが、サウンドプロセッサー1“Turbo Charged “Pure-Analog™” Engine”は100%アナログであり、デジタルシミュレーションを行っている“モデリング・ギター”では無い!ということです。
また、このアナログプロセッサーは、将来アップグレードがあった場合、モジュール単位で交換することが出来るのでギターとしての価値を失わないというのがこれまでのデジタルプロセッサーを内蔵したギターとは異なるということですね。
これはギター側のノブやスイッチでこれらのエフェクトをセレクトを出来るので、これまでのような多くのエフェクターとそのパッチコードをを足元に置く必要は無く、ギターからアンプにコード1本で接続出来るということです。
マルチエフェクトのコントロールチャートはこちら。
一方、足元でエフェクトをコントロールするペダル類もアクセサリーとして提供されていますが、なんと、Bluetoothによる無線通信によりギター側をコントロールするシステムとなります。
ペダル側のモニターには、ギター側で変更した設定も現れるなど完全に連携します。
そして、エフェクトやペダル類のセッティングは、MacやPC側のアプリケーションによって設定することが可能です。
更に、これまでのハイテクギターと最も異なるのは、ギブソンは「Firebird X」のアーキテクチャをオープンにし、サードパーティのアプリケーションの提供を許可しているということなのです。
We are only using about 20% of the power of the Pure-Analog™ Engine. This leaves enormous possibilities for future enhancements without any hardware changes. The entire Firebird X system is designed to a new Gibson standard which will allow other companies to develop hardware and applications that can integrate with any guitar that uses this standard, including the Firebird X.
「Firebird X」購入後は“The Firebird X Visionaries Club”に登録することによって、ユーザーページにアクセスすることが出来、コミュニケーションやサポートを受けることが出来るそうです。おそらくサードパーティアプリもここで紹介されることになりそうですね。
ギブソンの公式YouTubeにもこれらの特徴やデモ動画がアップされています。
その他の動画はこちら
ということで、ギター界でおそらく最初のアプリを公開する「Firebird X」、AppleのiPhoneのようにアプリケーションによって進化する新しいギターとして主流となるのでしょうか?
それともレスポールが開発されて以来50年間コンサバティブが続くギターの歴史から外れた異端児としてギブソンの経歴の1つに加えられるだけの存在になるのでしょうか?
ちょっと気になるのはその価格、5570ドルと約50万円・・・おいそれと手が出る価格では無い(そもそもギブソンギターは高いのですが)ですし、同じ価格で他の素晴らしいギブソンギターが買えそうということですね。
Firebird Xを一言で言えば、ギターの中に住みついたコンピュータである。ギター本体の中にFreescaleのプロセッサがあって、Gibsonが承認して同社のWebサイトで売っているアプリケーションが動く。
私もCES2011でこの「Firebird X」を触っていましたレポート
ラスベガスのCES会場に居ます。
明日から一般公開されるCESですが、本日は準備日、事前に入って内緒の作業やっています。