VMAXの"使い切れる"パワー
あっという間の周回が終わりピットレーンに戻って来ました。
そういえばエンジン。
初代VMAXは正にエンジンがそのまま走っているようなバイクでした。
1回だけ乗ったことありますが、決して積極的にワインディングを走るバイクではありませんでしたが、それだけにエンジンが主張していたバイクだった記憶があります。
今回市場した二台目VMAXは、走り出した瞬間から、極低速でもスムースにアクセルに忠実に反応する、超大人のエンジンになっていました。
これだけの排気量がありながら、V型エンジンというレイアウトでありながらも3千回転以下のこのスムースさは特筆出来るものだと思います。
また、国内仕様ということもあり、高回転での爆発的なパワーを味わうこと無くどこまでもスムースにフラットにトルクが発生するという印象でした。
ただ、逆に3千回転くらいから、ぐっとアクセルを空けて行くと、スムースな低速域から一瞬V型エンジンらしいビートと振動を発しながら、再び振動を減らしながら上昇して行く表情の変化を垣間みることが出来ました。
パワーは十分以上、というかこんな加速が気持ちの良いバイクに乗ったことありません。
リッタークラスのレーサーレプリカが高回転に至までまるで青天井のような上昇を見せるのに対し、VMAX は、どーんと9千回転まで到達すると、再び次のギアでまた同じ加速を連続して味わう感覚が、低速から高回転まで全てのGを身体で受け止める快感。
多分海外仕様であれば、4千回転くらいから表情が加わった後に5千以上になるとそのままパワーが二枚も三枚も上乗せされ、少し暴力的なパルスを味わうことが出来る予感も、それもそれで魅力を感じます。
しかしながら国内のツーリングや高速道路では4千回転前後に、分厚いトルクと共に発生する美味しいエンジンの振動と大排気量V型エンジンの排気パルスを堪能出来ることでしょう。
国内規制でパワーが制限されているという心配もあるようですが、日本の狭い峠や市街地でこの従順なパワーは国内仕様の方が向いているのでは無いでしょうか?
勿論、信号グランプリでも次の信号到達するまで2速の9千回転までは非現実的ですから、ドラッグレースをやらない限り、海外仕様のパワーは今回大人のバイクになったVMAXのキャラ的にはもしかしたら不必要なもかもしれませんね。
ただ、VMAXのVMAXたる所以は、”使い切れない”パワーです。
その”余分”なモノを求めるのがVMAXオーナーなのかもしれませんね。
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今回は、前回のエントリーで告知したとおり、「VMAXテストライド」に参加してくださった皆さんのVMAXインプレッションをお届けします