BMWアート・カー展:フランク・ステラ:BMW 3.0 CSL/'76
これはBMWのアートカーの中で一番有名というか、一番インパクトに残る車ですね。
ホワイトボディを黒だけでシンプルにそして絶妙の大きさで分割するメッシュによってBMW CSLの完璧な面を再構成するような印象を与えられます。
たった2色でここまで車を印象的で美しく見せるカラーリングも他には無いと思います。
フランク・ステラの初期の作品は、このBMWと同様に白と黒そして細いストライプが彼の画風となっています。
絵画からイメージを排除してしまい、最低限の要素でなりたつ絵画を考えます。そのミニマルな絵画とは、黒のエナメル塗料でただストライプを描くだけのものでした。彼が一九五八年から始めたブラック・シリーズがそれです。
会場のビデオによれば、フランク・ステラが、平面のモノトーンから離れ立体作品に向かったきっかけになったのが、このBMWアートカープロジェクトによるものだったそうです。
車がアートにインスピレーションを与えることもあるんですね。